Biodiversity | ~ 5 min read

人にも地球にも欠くことのできない生物多様性

豊かな生物多様性は、基本的人権に欠かせないものです。市民的、政治的権利に関する国際規約 に謳われている権利、つまり、生存権をはじめ、きれいな空気と水、健康、適切な食料および文化に対する権利を守るには、生物多様性が必要だからです。では生物多様性を保護するには、どうすればよいでしょうか。

生態系の生物多様性が失われ続けています。生物多様性の損失によって自然資本が減少しているばかりでなく、先住民社会や地域社会が脅威にさらされています。生物の多様性に関する条約 によれば、先住民が世界人口に占める割合は5%に満たないものの、地球上の生物多様性の80%は先住民が居住する地域に存在しています。

森林破壊や資源依存、土地に対する権利、文化遺産などの問題は、先住民社会や地域社会に不当なほど大きな影響を与える恐れがあります。なかでも、女性、子どもや、不平等の被害を最も受けやすいその他の人々については、特にこのことが当てはまります。

政策の一貫性や環境上の公正を高めたり、環境関連の決定において人権を擁護したりするためには、健康的な環境に対する権利を認めることが非常に重要です。

各規制における人権の承認

生物多様性に関わるここ数年のイニシアチブは、人権促進に顕著な変化をもたらしています。

  • 2021年10月:国連人権理事会決議48/13において、安全、清潔、健康的で持続可能な環境に対する権利が承認されました。
  • 2022年7月:国連総会でも同権利が承認されました。総会はまた、各国政府に対し、「すべての人のために清潔、健康的で持続可能な環境」を推進するための政策の採択、連携の強化、優れた実践の共有を促しています。
  • 2022年12月:COP15において歴史的なグローバル生物多様性枠組みが承認され1、先住民と地域社会が果たしている保全の役割が認められました。さらに、生物多様性の政策や保全のためのガバナンスおよび管理において人権を侵害しないこと、生物多様性を持続可能な形で利用すること、生物多様性の便益を共有することが誓約されています。
投資において人権を考慮する

生物多様性は地球にさまざまな影響を及ぼします。責任ある投資家の立場から、弊社はこの世界的問題がもたらすリスクと機会を次のように考えています。

      1. 生物多様性と生物多様性の問題は、「プラネタリーバウンダリー」のテーマの中核を成すものです。プラネタリーバウンダリーは、弊社のリサーチ活動およびエンゲージメント活動のベースとなっているサステナビリティの3つのテーマの1つです。また、プラネタリーバウンダリーは、残る2つのテーマである気候変動(将来的な世界気温への対応)とインクルーシブキャピタリズム(限りある資源とともにある平等な生活)にも関連があります。
      2. 弊社の投資プロセスでは、例えば、弊社のグローバル・イクスクルージョン・ポリシー(global exclusions policy)やサステナブル・ミニマム・イクスクルージョン・ポリシー (sustainable minimum exclusions policy)2を用い、人権と生物多様性を体系的に検討しています。弊社は、ネガティブスクリーニング を用いて問題のある慣行や国際規範違反に関わった企業を特定し、投資対象から除外しています。そうした国際規範の1つである国連グローバル・コンパクト には、人権を支持する原則が盛り込まれています。

弊社は3つのテーマを指針に、人、そして地球のために生物多様性を保護する上で最も重要なリスクと機会に対処して、将来的な投資インパクトを形成することに努めています。

生物多様性への投資に関する弊社のリサーチおよびスチュワードシップの分析について、さらに詳しい情報をお読みください。

コラボレーションを通じて生物多様性の課題に挑む

生物多様性を保護するためのエンゲージメントのルールを定める

1 COP 15とは、2022年に開催された国連生物多様性条約締約国会議を指します。
2 グローバル・イクスクルージョン・ポリシーおよびサステナブル・ミニマム・イクスクルージョン・ポリシーは、生物多様性を投資プロセスに取り入れ、考慮する弊社の取り組みの一例です。

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