レポート:コラボレーションを通じて生物多様性の課題に挑む
生物多様性について投資家がどのように捉えるべきか考えるため、アリアンツGIはロイターイベンツと共同でホワイトペーパーを作成し、保全の危機と投資への持続可能なアプローチの価値について検討しました。
熱帯雨林の伐採やサンゴ礁の白化などに見られる、生物多様性の損失は危機的な状況です。世界自然保護基金(WWF)によると、観測対象の野生生物の数は、1970年から2018年の間に平均69%減少しています。この危機感を強調するべく、アリアンツGIはロイターイベンツと提携し、投資家への影響を考えるホワイトペーパーを作成しました。
生物多様性の損失は、経済に多様かつ直接的な影響を及ぼします。世界経済フォーラムによると、世界の国内総生産(GDP)の50%は自然に依存しているとされていますが、その実態はさらに高いかもしれません。
重要なのは、私たちのホワイトペーパーでは、投資家が生物多様性をどのように考えるべきかについても言及していることです。具体的には、生物多様性が投資ポートフォリオに含まれる企業にどのようなリスクをもたらすか、また、投資家がどのように解決策を提供することができるかについてです。
サステナビリティをめぐる多くの課題と同様、その進展は多くのステークホルダーの協力にかかっています。そこで私たちは、アリアンツGIのサステナビリティ・アナリスト、メリッサ・ブーラッサとチーフエコノミストのルドヴィック・スブランに加え、生物多様性の課題に対するそれぞれの視点を提供する様々な組織、セリーズ(CERES)やWWFからも協力を得ました。彼らの協力にはとても感謝しています。
ホワイトペーパーでは、危機的な悪化の規模や気候変動全体における生物多様性の重要性を概説し、最近のCOP15でも取り上げられたように、このテーマが国際的な優先事項になっていることを説明しています。また、保全リスクをポートフォリオに組み込む方法について実践的なガイダンスを提供し、投資家がネット・ポジティブな未来づくりの一翼を担うことを呼びかけています。