Two-Minute Tech

AI、セレブ注目の減量薬を押しのける勢いで台頭

米食品医薬品局(FDA)は、人工知能(AI)および機械学習を活用したメドテック(Medical(医療)とTechnology(技術)を組み合わせた造語)関連ツールの承認数を増やしてきました。これらの機器は、医療の診断と検出に革命をもたらしており、患者、病院、投資家に等しくメリットを提供します。

  • AI活用の医療技術は勢いを増しています。FDAは2023年に、AIおよび機械学習を活用した機器について記録的な数の承認を行いました。
  • AIは、CTスキャン、PETスキャン、超音波など、診断と検出の分野において特に有望です。
  • AIは複雑な医療画像データを効率的かつ正確に分析できるため、健康転帰の改善とコスト削減につながります。

昨今大きく報道される最も有望な医療技術といえば、一般に思い浮かぶのは、この場でブランド名は書けませんが、非常に効果の高い新種の減量薬ではないでしょうか(「GLP-1」抗肥満薬をインターネットで検索すると、必要なことはすべて直ちにわかります)。投資家は、GLP-1薬の製造元企業の株価を押し上げてきました。しかし、メドテック業界ではもう1つのイノベーションが静かに勢いを増しており、その重要な鍵となっているのが人工知能(AI)です。

マッキンゼー・アンド・カンパニーによれば、米食品医薬品局(FDA)は2023年に記録的件数の「新しい(novel)」医療を承認しました1。このトレンドは、FDAによるAIおよび機械学習を活用した機器の承認が大きく牽引しており、昨年はこの分野も最高水準を記録しました(チャートを参照)。AIの最も有望な分野の1つは、診断と検出です。特に、コンピューター断層撮影(CT)スキャン、陽電子放射断層撮影(PET)スキャン、超音波検査が有望視されます。

FDAによる承認(AI/機械学習を活用した機器)

承認数

FDAによる承認(AI/機械学習を活用した機器)

出所:McKinsey & Company; Evaluate Medtech; FDA database. 2024年3月現在のデータ。FDAは、主に申請者の販売承認文書の概要説明に記載された情報に基づき、AI/機械学習を活用した医療機器の承認リストを公開しています。2023年の推定値は線形回帰による年換算値です。

診断と検出にAIを利用するメリットは何でしょうか。まず、完成度の高いソフトウェアは、複雑な医療画像データを効率的かつ正確に分析し、放射線科医がより迅速かつ的確に病気を診断するのに役立ちます。このことは、次のようなさまざまなメリットをもたらします。

  • 国民全体の健康転帰の改善
  • 病院の大幅なコスト削減
  • AIソフトウェア機能からの継続的な収益(メドテック企業に投資家を引きつける安定性した収益プロファイルをもたらす)

医療診断ツールがより高度化し、膨大な量のデータが生成可能となるにつれて、AIはこの情報を分析・解釈し、患者の転帰を全体的に改善するのに欠かせない手段となるでしょう。規制当局は、AI関連の新しい技術に対してより多くの承認を行うと弊社は予想します。また、AIを活用した医療機器の全体的な普及も予想されますが、いずれも投資家にとっては朗報です。ヘルスケア業界にとって、AIはイノベーションとディスラプション(創造的破壊)の豊かな源となりますが、弊社はその状況を注意深く見守ります。

1 McKinsey & Company, 2024年3月。FDAの用語では、「novel」とは単に「新しい(new)」という意味ではありません。これらは、満たされていないニーズに応える機器、または現在利用可能な選択肢よりも安全かつ効果的な機器です。

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