株式

  • 株式市場は米国国外では、経済指標レベルで魅力的な評価がされており、辛抱していた投資家の参入機会が徐々に増えてきています。
  • 業績予想は、経済見通しに対するリスクがまだ十分に反映されていません。経済指標では、収益の伸びは主にエネルギー・セクターが牽引していますが、その他のセクターの大部分ではすでに収益見通しが引き下げられています。欧州の業績予想は、為替に強く支えられていたとは言え、直近まで底堅く推移していました。特に売上高の多くを米ドルで稼ぐ欧州企業が利益を獲得しました。
  • 株式市場は当分の間、不安定な状態が続くと思われます。しかし、株式市場が低迷している時こそ、投資家が株式ポートフォリオを新しいサイクルに合わせる好機となるでしょう。多くのセクターに分散している、サステナブルで高配当な銘柄に投資するインカム戦略や、脱炭素化などのテーマ投資も重要な役割を果たすでしょう。
債券

  • 利回りの上昇に伴い、特に米国では、国債への関心が投資家の間で徐々に高まっています。
  • 特に、インフレ懸念の緩和と成長懸念の台頭が相まって、国債は興味深い投資先となり得るでしょう。しかし、中央銀行がさらなる利上げを行う可能性がある間は、市場への参入は徐々に投資することが推奨されます。
  • 社債(投資適格債及びハイ・イールド債、信用格付けの高いものから低いものまで)については、もう少し辛抱することをお勧めします。世界的な景気後退リスクの高まりを背景に、バリュエーションは非常に魅力的であるとは言い切れないでしょう。
  • また新興国債券の焦点は、さらに規制が強まることが予想される世界の金融情勢に集まり、状況が変わらない限りは、慎重さが求められます。

ハンス-ヨルグ・ナウマー
ディレクター、グローバル・キャピタル・マーケッツ&テーマリサーチ

 

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