Global Multi Asset team

2025年の鍵はアジリティ

月次レポート | 2024年12月31日現在

グローバル株式は12月に下落しました。ドナルド・トランプ氏の米大統領選勝利後には楽観論が広がりましたが、その後、米連邦準備制度理事会(FRB)が2025年に一層タカ派的スタンスに変わる懸念が強まったことが背景にあります。インフレ動向の足踏み状態を理由に政策当局が利下げ回数の見通しを4回から2回に引き下げたため、大幅利下げへの期待は後退しました。テクノロジー分野のAI関連銘柄や、一般消費財・サービス、通信サービス部門はよく持ちこたえましたが、その他の部門は低迷し、不動産、素材、エネルギーが下落を主導しました。債券利回りは、FRBの経済見通しを受け市場が調整する中で上昇し、米国債10年物の利回りは7カ月来最高の4.6%をつけました。ユーロ圏債券の価格も下落しましたが、米国債ほど大きくは下げませんでした。金は1オンス2,600米ドルを上回る水準で取引され、不透明感が広がる中で資金の逃避先資産として変わらず選好されました。

弊社はグローバル株式に引き続き強気姿勢をとっていますが、全体のエクスポージャーはさらに減らしました。依然S&P 500構成銘柄を最も選好していますが、トランプ氏の規制緩和策および景気刺激型の政策が原因で、選好度合いは下がりました。米国以外では日本株を引き続き選好しています。日本市場は関税引き上げリスクから遮断されている上に、エネルギー価格低下の恩恵を受けると思われるためです。その他地域の株式については概ね前向きな見方を維持していますが、期待度は先月より下がりました。

債券では、インフレ上昇や財政支出拡大から難しい局面に直面している米国債に慎重姿勢をとっています。一方、欧州の主要国債は選好しています。ユーロ圏の成長低迷や欧州中央銀行の金融緩和策の継続が債券価格を支え続けることに加え、米国の関税引き上げによってさらに魅力が増す可能性があることがその理由です。

通貨では引き続き米ドルを選好していますが、米ドルの上昇は鈍化すると予想しています。コモディティでは、市場が不透明な状況下で確実な資金の逃避先資産となる金に前向きなスタンスを維持しています。

戦略的な資産配分見解の要約

これらの戦術的 見通しは、短期的な状況、ならびにチームの分析の方向性および確信をファンダメンタルおよびシステマティックな指標に基づき反映しています。 見解は、ポートフォリオ構築の検討からは独立したものです。

出所: Bloomberg Finance L.P.; 2024年12月31日現在のデータ。

過去の運用実績は、将来の運用成果等を保証するものではありません。

グローバル株式はMSCI AC World Daily TR、グローバルソブリンはFTSE World Government Bond Index - Developed Markets in USD、コモディティはBloomberg Commodity Index、通貨(米ドル)はBloomberg Dollar Spot、米国株式はS&P 500 Index、ユーロ圏株式はMSCI EMU Index(EUR)、日本株式はTOPIX Index(JPY)、新興国市場はMSCI EM NR、米国債は J. Morgan U.S.A. 国債Index、英国債はJ. Morgan U.S.A. 国債Index、 ユーロ圏ソブリンはJ. Morgan EMU Investment Grade Index、米州債はJ. Morgan U.S. A.,、米国債はDaily Daily TRで表示されています。米国債はJ.P. Morgan米国国債インデックス、英国ギルトはJ.P. Morgan英国国債インデックス、ユーロ圏ソブリンはJ.P. Morgan EMU投資適格指数、米国ハイ・イールドはBloomberg U.S. Indexで算出。Corporate High Yield、EM fixed income by J.P. Morgan EMBI Plus Index、Oil by S&P GSCI Crude Oil、Copper by BBG Copper TR、Gold by GOLD SPOT $/OZ. 通貨については、米ドル(USD)と英ポンド(GBP)は、それぞれの通貨対ユーロ(EUR)、米ドル対日本円(JPY)で表示されています。

 

Top Insights

市場展望インサイト

1月28-29日と30日のそれぞれの会合において、米連邦準備制度理事会(FRB)は金利を据え置き、フェデラル・ファンド(FF)金利の誘導目標レンジ4.25%〜4.50維持する一方、欧州中央銀行(ECB)は預金ファシリティ金利を25bp引き下げて2.75%にするものと予想します。

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市場展望インサイト

日銀は1月の会合で政策金利0.5%に引き上げると予想します。

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ハウスビュー&アウトルック

トランプ氏の米国大統領への返り咲きは、米国経済と市場にとってゲームチェンジャーになるでしょう。経済の成長率、インフレ率、金利の乖離等を背景に、新たな視点と幅広い分散が望まれます。

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