市場展望インサイト
3分でわかる:インフラ投資の注目ポイント
今後ますます注目されるインフラ投資について、インフラ投資を取り巻く環境や今後の注目ポイントなどを、アリアンツGIのインフラ部門CIO マルタ・ペレスが解説します。
Q1. 現在インフラ投資の魅力を高めているテーマや要因は何ですか?
「エナジートランジション」は引き続きインフラ投資を支える重要な長期テーマですが、近年ではこれに加えて、AIを中心としたデジタル化の進展や地政学リスクの高まりが大きな影響を与えています。こうした変化により、インフラ投資の対象領域はさらに広がり、投資機会も増えています。特に、AI関連技術やデータセンターなどのデジタルインフラの拡大に伴い、電力需要は構造的に増加しています。その結果、安定的かつ低炭素の電力供給や、送電網の増強・近代化の重要性がこれまで以上に高まっています。
また、地政学的な分断が進むなかで、各国はエネルギー安全保障やインフラの強靭性を重視するようになっています。それに伴い、送電網や蓄電池設備をはじめとする重要インフラや国内エネルギーシステムへの投資が拡大しています。
こうした環境下では、機関投資家にとって、再生可能エネルギー、電力・通信ネットワーク、そしてそれらを支える関連インフラなど、幅広い分野で投資機会が広がっていると考えています。
Q2.インフラ・デット投資の観点から、現在のプライベート・クレジット市場をどう捉えていますか?
当社は、プライベート・クレジット市場において、運用資金がインフラ戦略へと明確にシフトしていると考えています。インフラ資産が持つディフェンシブな特性や高い担保価値に加え、長期的な成長テーマの恩恵を享受できるなど、投資先としての魅力がその背景にあります。
インフラ・デットは、有形資産による裏付け、低いデフォルト率、そして万一の場合でも高い回収率が期待できることから、魅力的なリスク調整後リターンを提供できる可能性があります。投資家の需要は引き続き高く、債券・株式の両分野において、魅力的な投資案件が安定的に市場へ供給されているとみています。
もっとも、インフラ・デットとインフラ・エクイティはそれぞれ異なる役割を持っています。インフラ・デットは安定したインカム収益と資本保全を重視する投資家に適している一方、インフラ・エクイティはより高い成長性やキャピタルゲインを追求する投資家に適しています。そのため、両者は競合するものではなく、ポートフォリオにおいて相互補完的な役割を果たすと考えています。
Q3. 今後、特に魅力的な投資機会はどこにあると考えていますか?
インフラ分野では、引き続き非常に大きな投資需要が見込まれており、特にエナジートランジション、送電網、交通インフラ、デジタルインフラの分野に大きな機会があると考えています。
また、近年ではインフラ・エクイティのセカンダリー市場も成熟が進んでおり、有望な投資機会として注目しています。
長期投資家の観点から見ると、こうした構造的な需要拡大を背景に、地域や投資戦略を問わず幅広い投資機会が生まれています。インフラ投資の対象領域は今後も拡大・進化していくと考えており、多様なアプローチが求められる環境が続くと見ています。